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ランニングやウォーキングで地面をちゃんと押すための知恵袋

お久しぶりのブログです。

今回は、ランニングもウォーキングも地面をちゃんと押せるようになるとパフォーマンスUPどころか美容など良いこと沢山あるかもよって話です。

陸上競技選手やサッカーやバスケなどの球技選手、市民ランナーの方などなど当治療院には「走る」ということを趣味もしくは生業としている人のご来院が少なくありません。

そんな「走る」ことの疑問質問、改善の依頼に最近多いのが「地面にしっかりと力を伝えるにはどうすれば良いですか?」というものです。

“地面を押す”ことについては勘違いというか錯覚している人が多く見受けられるので一度書いてみようと思います。もちろん、これが絶対ということではありませんが、自分なりに整理してまとめたいと思います。

地面を押すのは走りや歩きの推進力、効率性で差が出る

先ずはザックリと簡単にですが、走りの一歩を前後に分けてみます。

前半:接地してからカラダの真下を通過するまで
後半:カラダの真下を通過してから地面から離れるまで
※「地面を押す」は前半後半満遍なく

ザックリとMidsupport(立脚中期;足を前から後ろに送る)期の足がカラダの真下にくる時を境に前半と後半に分けてます。

地面から受ける力は…

赤囲みが前半、黄囲みが後半

前半(赤囲み部)では上体を接地してから足より前に運ぶ区間であり、主にカラダの上体を安定させた状態で走りの後半部分に繋げるまでに必要な力積になります。(スピードや効率性とは関係ない)

接地からカラダの安定(前傾など)がしっかりと取れていれば必要最低限の力で後半部分へスムーズにさせるのに力を要しているということになります。

逆にこの部分の力積が大きくなればなるほど、接地からカラダの乗り込みなどバランスが崩れるなどして不安定な状態で安定させれるまで手間取ってしまい、走りの後半部分への繋ぎもチグハグして十分に力を発揮しづらくなります。

後半(黄囲み部)では前半で進む準備ができた状態から走りの推進力(スピードや効率性)を生むために必要な力積になります。いわゆる「地面を押す」ことがこのセクションです。

この黄囲み部分の力積が大きいほど同じスピード帯でも楽に走れ、スピードの出し入れに必要な加速をスムーズにできることができます。

また、ランニングやウォーキングで速度が高まれば高まるほど上図の緑丸部分が顕著に出てきます。これはスピードが高くなるほどカラダのブレやすく崩れやすくなるのでそれを防ぐ、立て直すために必要な力になります。

ちょっとまとめます。

ランニングやウォーキングのパフォーマンスは前半で上体をできるだけ安定させて後半に繋げ、後半でどれだけ力をスムーズに発揮させ推進力を生み出せるか?ということになります。

前半部分で上体の安定力が高ければ緑囲み部分が高いスピード帯でも少なくなります。これがスピードの乗り方が上手な人、効率の良い走りが出来る人の特徴です。

接地時間を短くすれば早くなる!?

よくある勘違いで「接地時間を短くする」というものがあります。ランニングやウォーキングでの脚捌きを早くすることがスピードアップに繋がるというものです。

カラダの上体を強く安定させることでスピードレベルが高い状態での緑囲み部分を減らし赤囲み部分(前半)の時間はある程度短くすることはできますが、それは微々たるものです。

逆に黄囲み部分(後半)の時間は長い方が地面からの力を得ることが出来るので良いです。

ですが、その辺を理解せずに漠然と「接地時間を短くしよう」するのは、カラダの上体の安定を無視して無理やり脚の力を使って(緑囲み部分の力を増やして)カラダを前に運ぼうと躍起になり且つ後半部分(黄囲み部分)を減らして短縮しようとします。

前半部分の力積が増えて、後半部分の力積は減ってしまう…

走りのフェーズで唯一推進力に繋がる黄囲み部分を削ることで結果的に効率性の低下、パワーロスが生まれ、Maxスピードが上がらない、後半失速が甚だしいといった事象が出てきます。

ランニングやウォーキングでスピードや効率性を求めるのであれば黄囲み部分の力積を増やすために地面をしっかり押せることが重要になってきます。

地面を押すってどういうこと?

とはいうものの、「地面を押す」っていうことがよく分からないっていう人もいらっしゃるかと思います。力の方向性を整理すると分かりやすいです。

走りの推進力は地面への力を与えた反力によって生まれます。

つまり、地面へ力を隈なく大きく多く伝えることが大切です。

カラダの全ての動作パターンは「引く」「押す」「回る」の3つの組み合わせから起こります。

力の発揮の仕方は、

「引く」;カラダの遠位から近位の方向に力をかけて近づけていく
「押す」;カラダの近位から遠位の方向に力をかけて離していく
「回る」;カラダの上下、左右、前後の対称性でそれぞれ反対方向に力をかけて回転させる

ということになります。

何だか小難しいけど同じ「走る」だから良いじゃん!って思われるかもしれませんが、「引く」「押す」では走りが全く異なります。

「地面を押す」走り

カラダが地面を押そうとすると、カラダの中心⇔末端(足裏)の力を伝達するようにカラダのポジションに揃えるように安定し動きます。

「地面を引く」走り

引き動作はカラダの末端から動き地面を弾くように叩くことで地面からの反力に抗うことで推進力を出します。この場合、末端部(足先)に対して体幹部に近づくにつれ末端部のアジャスト役になります。

カラダの中心部から力を地面に伝える VS カラダの末端部だけで抵抗するように地面に抗う

どちらの方がより推進力に関わる力積が得られるかは自明ですよね。

どうやって地面を押すの?

じゃあ、どうやれば地面を押せるの?・・・っていう点なのですが、以下の優先順位で確認していくことが簡単かもしれません。

①接地時から内外両くるぶしから踵に張り感がある
②膝が伸びきらない
⓷お尻にグッと力が入る
④胴回りが回転しない

①は内外両くるぶしから踵に張り感が出るのは、足首を捏ねず力が真っすぐ体幹に向かって伝うことの目安になります。

②は膝が伸びきろうとすると大腿部(太もも周り)に前方に回転がかかり反動で骨盤が後傾してしまい地面からの力が体幹部へ伝わりません。

⓷はお尻の筋肉がグッと締まって股関節伸展を促すことでカラダの中心部からの力を地面に伝えることができます。

④は片脚が地面との力の出し入れを行っている最中に、胴回りが回転してしまうと地面への力の出し入れが中途半端で勿体ない感じになります。

カラダの中心部から押す!ってことになると、どうしても体幹部分からチェックしようとしてしまいがちですが、基本的に末端部の方が感覚的には優れているので確認するには打ってつけです。

押すと寄り掛かるを混同しない

「フォアフットだから足の後部の感覚は分からないよね!?」っていう疑問があるかもしれません。

フォアフット(前足部)しか地面につかないからリアフット(後足部)には張り感は出ないのか?というとそうではありません。

フォアフット接地にせよ、フラット接地にせよ、踵接地にせよ、地面についている部分が感じているのは自分の荷重が重力となり足にかかっている感覚です。

単に地面に寄り掛かっている時の感覚になります。

「押す」という各部位の使い方は主にエキセントリック(伸張性)になるので部位に圧が掛かるというよりは引っ張られているのを耐えているものに近い感覚が出ます。

この感覚が地面に寄り掛かることで出てるものなのか?地面を押すことで出ているものなのか?を丁寧に確認していくことが推進力、効率性に大事になります。

美容にも違いが…

ランニングやウォーキングで地面を押して実施していくことの有効性は何もパフォーマンス面だけではなく、美容の面(美脚、美姿勢つくり)にも非常に有効です。

「地面を押す」ようにランニングやウォーキングを行うと…

①足首がキュッと締まるように細くなる
②ふくらはぎの筋腹のトップ位置が高くなる
⓷太ももが太くならない
④お尻のトップ位置が高くなる
⑤骨盤まわりが横に広がらない
⑥ウエストまわりが絞れる
⑦背骨の彎曲が綺麗になる

①はカラダの中心から末端に向けて脚を動かすことで足首周りに伸張性の動きを出すことでナチュラルで綺麗な足首のラインを作ります。

②④は脚の各パーツの収縮が体幹に近い部分を中心としているため、筋腹のトップ位置が高くなり脚長効果と脚の黄金比に近い状態が作られ綺麗に見えます。

⓷⑤はお尻で股関節の伸ばしが出来てない場合は骨盤が横に膨張するように広がりO脚みたいに太ももが外に回り対比的に体躯よりも太ももが前に出る&太ももの前側を多く使ってしまい脚が太く見た目悪くなります。

⑥骨盤の反対方向にウエストを回転させることで、腹斜筋、腹横筋などが働きウエストに綺麗に絞れる

⑦骨盤の前傾をキープに貢献するので背骨の彎曲が綺麗になり、背中のラインが綺麗になる

「地面を押す」ということをランニングやウォーキングに取り入れてみるだけで見た目の印象を左右する、美脚、美姿勢、美尻つくりには非常に有効です。

ということで…

ごくごく簡単にですが、ランニングやウォーキングで「地面を押す」ことでの成果をつらつら書いてみました。

スポーツパフォーマンスを上げたい方も、美的に拘っていらっしゃる方も是非ご参考にして頂ければ幸いです。

もし個人的にどのようにアプローチしたら良い?みたいなリクエストございましたら実践も含めてセッション等ご協力できると思われますのでお気軽にご来院、ご連絡ください。

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