日中は半袖で事足りるくらいの陽気になってきました。
日中でも外ランしていらっしゃる方も多く見受けられますし、高校総体や中学の大会の時期ですので、陸上競技場でもいつも以上に混みあってます。
さて「走る」といえば、ランニングを行う際、腕振りでよく聞かれるのは、
「脇を締めて腕を振りましょう」
というものがあります。
中には、「脇は締め過ぎず少し空けて・・・」なんていわれる方もいらっしゃると思います。
いったい、ランニングの腕振りはどれ位、脇を締めれば良いのでしょうか?
結構アバウトだったりします。
ほんのちょっとしたことなのですが、脇の締め方一つとっても走りには大いに影響はあります。
今回は、自分の走りにあったランニングの腕振りの際に脇はどれ位締める方が良いか?を当治療院で取り入れているものも踏まえて書いていきたいと思います。
◎脇を締める
脇を締めるってどういうことをいうのでしょうか。
イメージしやすいのは…、
学校の授業などで習う「気をつけ」の姿勢です。
いわゆる「脇を締める」…というのは諸説ありますが、平たく説明するなら「上腕(肘から肩)を体側に近づける」という意味合いです。
※近づける対象がカラダの体側か中心か、脱力したものか力を入れたものか等々色んな説がありますが「体側」に近付くには変わりないです
ランニング動作の場合、脇を締めるということは「肘を体側に近づける」動作のことを指します。
◎腕振りで脇を締める
脇を締める際に、メインとなって使われる筋肉は、
烏口腕筋と上腕二頭筋
です。
上腕二頭筋(力こぶの筋)の働きをスムーズに行うために烏口腕筋が使われます。
烏口腕筋は、聞きなれない筋肉ですが、そこまで大きな力もなく目立たない筋肉です。
では、ランニング時の腕振りで脇を締めるとどうなるか?
脇を締める動作は、本来そこまで長く強くできません。
ですので、ランニング時に脇を締めようとする動作を行うことは烏口腕筋が過剰に働き過ぎてしまうということになります。
そして烏口腕筋のついている肩甲骨が前に引っ張られます。
そうなると、烏口腕筋のついている部分が同じである小胸筋が過緊張して肩を前に突き出すような感じになって上腕骨をロックします。
上腕骨がロックされると、胸郭(肋骨まわり)が動かなくなり前鋸筋が働かなくなります。
前鋸筋が働かなくなると肩甲骨の挙動が不安定になり、益々上半身の力みが酷くなります。
以下、ループです。
イメージ的には常にラグビーでボール持ちながら走っている感じです。
…ということで、ランニング動作時の腕振りは脇を締めようとしてはいけません。
スピードが出なくなり疲弊しやすく、肩まわりのケガも増えます。
ですが、上腕二頭筋の働きを出す為にはある程度、脇は締めないといけません。
つまり、最初から上腕二頭筋の働きを出せるポジションまで脇を締めておく必要があります。
決してランニングの腕振りの最中に脇を締めようとしてはダメです←ここがポイント!!
◎走動作の実戦的な脇の締め方
では、実際にRUN動作における実戦的な脇の締め方のイメージつくりについて説明していきます。
あくまでも個人差がありますので、ご理解下さい。
用意して頂くのはノートみたいな厚さのものです。
※今回は実際にノートで
①先ずノートの角を“握り”ます
握りの説明は、「自身のランニングパフォーマンスを最大限引き出す為の手の握りの作り方について説明します!」のブログ記事を参照してください。
そして、ノートの面上に手首と肘の内側をつけます。
②次にノートを密着して握ったまま、ノートを腕と体側の間にくぐらせ、前後に腕振りをしましょう!
力の入れ具合は、ノートの密着を維持出来る範囲です。
余計な力みは、ノートがよれて手首か肘の内側が離れます。
⇔
たったこれだけですw
これが現時点での脇の締め具合です。
必要に応じて“つまみ”を入れていきましょう。
最初に握り動作を行うことで、手根の骨と前腕の橈骨(とうこつ)と尺骨(しゃくこつ)の両方に結合させて効率よく力を伝達できるようになります。
ノートの面に手首と肘の内側をつけることで、シングルプレーン(手首・肘・肩が一面上に並ぶ)で腕振りができるようになります。
ノートの面への密着をキープできる範囲での脇の開きが、自身のランニングに適した脇の締め具合となります。
競技特性など、あくまで個人差がありますので、自分の一番良いポジションを探す手掛かりにして下さい。
補足として、より力強さ(パワー・スピード)を出していくには、シングルプレーンを崩さないようにして脇を出来るだけ絞る必要があります。
無闇に脇を絞れば良いという訳ではなく、力強い状態でも大丈夫な感じにカラダを作る必要があります。
◎スムーズに進むようになります!
以上、自分の走りにあったランニングの腕振りの際に脇はどれ位締める方が良いか?を当治療院で取り入れているものも踏まえて書きました。
今まで、ランニング動作時の腕振りに関しては意外とアバウトなものが多いです。
疑問に思われていたのかもしれませんが、意外と気にしてない方が多かったのではないでしょうか?
脇の締め方一つとってもケガのリスクが低減し、パフォーマンスもかなり変わります。
今一度、腕振りを確認してみて、自分の種目と照らし合わせながら、自分の走りにあった脇の絞り方を見つけて頂ければ嬉しい限りです。
少しでもお役に立てれれば幸いです。
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